2012年5月8日火曜日

種・種死のキラ・ヤマトの不殺について。

種・種死のキラ・ヤマトの不殺について。

この知恵袋でもよく議論されている事を質問したいと思います。

自分は、どうも機動戦士ガンダムSEED及び機動戦士ガンダムSEED DESTINYのキラ・ヤマトの不殺に対する姿勢がどうも違和感を感じます。

いや、人を殺さずに戦争を終わらしたいという気持ちは分からなくも無いですよ。

でも、それで本当に丸く収まるのでしょうか?

例えば、不殺または止めを刺し逃して生き残った兵士が友軍を殺してしまうという可能性があるんじゃないでしょうか?

現にエコール・デュ・シエルで止めを刺すことを躊躇い、悲劇が起きているのですから。

それに、機体の両腕を切断され、普通に考えたら戦闘続行不可な状態でも戦闘続行出来るほどの技量を持つキンケドゥ・ナウとか、生身でも戦ってくるランバ・ラルとかカラス、ゴッドワルド・ハインみたいな相手をのさばらしても戦線的に大丈夫なのでしょうか?

そして、もし、それで仲間が殺されたり、作戦が失敗したとしても責任を持つことや恨まずにいないで済むのでしょうか?

自分としては、それはただの綺麗事だと思います。

隣人や仲間を守れずして、戦争を終わらせようとするなんて土台な無理な話だし、それは起きてもいない事だから口だけで言える話であって。

キラ・ヤマトはその部分はどう考えていたのでしょうか?

ぜひ皆様、この不殺に関しての意見をよろしくお願いします。







はじめましてshisu5341です。





★私のスタンス



まず最初に、ここでの議論における私のスタンスを述べますね。私はSEEDシリーズはつまるところ戦争と国際政治の話なのだと考えています。したがって、こういった議論においても、良く言えば"まじめ"あるいは"現実的"な、悪く言えば"ドライ"な価値観を持ち込むことを惜しみません。逆に、精神論はあまり用いません。また、私の分析は人物の"言葉"以上に"行動"に着目するものです。ラクス・クラインはアスラン・ザラに「言葉を信じませんか?」と問いかけましたが、私は信じません。

また、私は本編に忠実であろうとする人間です。仮に小説版や外伝が公認であろうが、本編と矛盾する要素を含むと判断したものについては、考慮の対象外としております。

以上、予めご了承ください。では、まいります。





★主義か戦術か



キラ・ヤマトの不殺について"戦場不殺主義"という言葉で説明する方がいますが、私はこの見方には懐疑的です。確かにキラ・ヤマトの不殺は有名な話であり、劇中の描写でも確認できますが、それを"主義"として扱っているのはいわゆる"二次創作(小説版、後藤リウ著)"のみです(ゲーム作品等々に関しては存じません)。つまり、本編(原作)からはキラ・ヤマトの不殺が"主義"によるものなのか、あるいは効率重視の"戦術"なのかは判断できないのです。そして私はこれを、ほぼ十中八九後者であると踏んでいます。無論、キラ・ヤマトが精神衛生上の観点から不殺を好んでいる可能性は否定できませんが、劇中にそれを直接確認できる描写はありませんし、彼のボスであり冷徹・冷酷が人の形をしたような女であるラクス・クラインがその行為を認めている以上、(キラの感情はさておき)やはり不殺は"戦術"として成立していると考えるべきだと私は思います。





★"不殺戦術"



"戦術"としての不殺に関しては以前も知恵袋で述べましたので、ご参照下さい(長いので、[★不殺]及び、リンク先の[Cf. "不殺"について]の項のみご覧下さい)。尚、戦争の話を客観的に書いているので、若干冷酷だと思われる書き方が見られるかもしれませんが、ご容赦下さい。



http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1256981217



以上で述べたことは、不殺というのは操縦者の技量が伴うならば"極めて効率の良い戦術"であるということです。



これに付け加えるならば、人型兵器の関節(ジョイント)は防御力が低いことがあります(これはPS装甲を搭載した機体について顕著でしょう。尚、キラ・ヤマトは全般的に関節部を狙います)。逆に、宇宙環境での行動を想定したMSのコクピットは極めて頑強でしょう。つまり、技量があるならば、二重三重の防御が施されたコクピットへの直接を狙うよりも、ジョイントを狙った方が効率よく敵戦力を奪えるわけです。



多くの方が、彼が時折敵機のコクピットを狙うことを非難しますが、私は筋違いだと思います。武装や関節を狙う戦術が通用しない相手ならば、コクピットを狙うのは戦術的に見て正解だからです。



以上、私なりの"不殺戦術論"でした。





★質問への回答



>それで本当に丸く収まるのでしょうか?



何をもって丸く収まるとするのかにもよるでしょうが、クライン派が勝てば丸く収まるというのであればYesだと思います。あくまで、不殺を戦術とする私の立場からの言ですが。





>不殺または止めを刺し逃して生き残った兵士が友軍を殺してしまうという可能性があるんじゃないでしょうか?



おそらく、そのようなリスク以上に、効率よく複数の敵機を足止めすることのリターンが大きいのだと思います。





>機体の両腕を切断され~大丈夫なのでしょうか?



マジレスすると、異なる作品の例を持ち出すことに意味は無いのでは?すいません、ドライで。





>キラ・ヤマトはその部分はどう考えていたのでしょうか?



不殺とは関係ない話なのですが、2度目の大戦における彼は、口では何だかんだと言いつつも実際には迷いなく、冷徹でした(冷たく見下ろすようなイメージを受けるのはそのためでしょう)。つまり、ある程度の犠牲を覚悟の上で(割り切って)戦いに臨んでいたのだと思います。逆に言えば、彼の口にする綺麗事というのは、まさに貴殿の仰る通り"口だけ"のものなのでしょう。実際、綺麗事ってのは往々にして口先だけのものですし、そういうものだと私は思います。





★個人的感想



私個人は伊隅ヴァルキリーズ的な"戦友を大切にする価値観"は素晴らしいと思います(ネタが分からなければスルーして下さいな)。例えば大尉曰く「護衛任務は、護衛対象を護って半人前、自分も護って一人前」とあり、有言実行の彼女らが口にすると重いし深い。そして私は、SEEDシリーズにも"戦友の絆"や"言葉"を重んじる見方を当てはめたかったのですが、本作を自分なりに分析した結果、無理でした。残念です(すみません、わけのわからんことを言いまして)。



何かあれば補足にてお願いいたします。では








キラの不殺



ガンダムseedにはあまり詳しくないんですけどここでの問題はキラたちは何をしようとしているのかだと思います。

もしキラたちが戦場に無意味に武力介入してただ戦ってるものたちを戦闘不能にするだけじゃ意味はまったくありません。しかし、たとえば敵の本陣に切り込みに行き敵の大将を生け捕りにするとしたら一般兵まで殺さなくてもいいのなら殺したくないものです。現実なら不可能でもフィクションならではの出来事だと思います。まあ用は目的を達成しているのかですよね。しょせん一般兵はキラにとってはちょっとした障害物です。



>例えば、不殺または止めを刺し逃して生き残った兵士が友軍を殺してしまうという可能性があるんじゃないでしょうか?



あります。でも考えは人それぞれですが敵の命と友軍の命、どっちが大事かと言うことになると思うのですが普通の人から見ればもちろん友軍です。しかしキラは最初の方ではコーディネーターでありながら連邦の味方という矛盾した存在でした。だからこそ敵も味方も同じ人間であることを理解しているのだと思います。そしてキラには殺さずに相手を戦闘不能に出来るだけのテクニックがあります。しかも一般兵にあまり苦戦する描写はありません。もし殺さずに目的を達成できるのならそうしたいものです。



>そして、もし、それで仲間が殺されたり、作戦が失敗したとしても責任を持つことや恨まずにいないで済むのでしょうか?



戦争では人は死にますし作戦も失敗することもあります。それをキラのせいにするのはどうかと思います。実際ザフトと連邦からは憎まれていますし。



僕の意見としては戦争はやがて終わります。そこでキラに殺されずにすんだ人たちは平凡な生活に戻れるわけです。キラはそれを信じて一刻も早く戦争を終わらせるために戦ってたんだと思います。



ガンダムseedにあまり詳しくないので間違ってたらすみません。



あともう一つ、たとえばあなたが戦場でモビルスーツに乗ってるとします。するとあなたの前にとても倒せそうにないエースパイロットが現れました。すると彼はあなたを殺さずに戦闘不能にしてどっかへ飛んでってしまいました。

とてもうれしいことだと思いませんか?



ガンダムseedの一番の失敗は非戦争を主張しているのに人がバンバン死んでいくことだと思います。それに終いには主人公が一般兵を雑魚のようにどんどん倒しちゃうことですね。一人一人の命がすごい軽いように思えてしまいます。革命は人の命を奪いますが、だからこそその後の世界を大切にしようと思うのだと思います。







キラが不殺を貫くのは、相手がもし自分にもう一度戦いを挑んでも必ず倒せる、という自信の現れなのだと思います。また仲間を殺される云々、という部分も、自分に親しい仲間(アスランやラクス)はたとえ相手がもう一度出てきても死ぬことはない、という信頼があるのだと思います。キラやアスランは国家への帰属意識というのは少ないでしょうから、そもそも仲間意識も少ないでしょう。



つまり殺す価値もない雑魚だから殺さないでいいや、ということかと。コックピットを狙われたシンやクルーゼはある意味名誉かもしれません。







ガンダムの前に、現実の不殺兵器について。



現実の戦争において、地雷が有効かつ非人道的と言われるのは、地雷によって負わせられる傷が、その命までは脅かさない点にあります。

傷を負った兵士が発生したら、司令官は彼等を救護しなくてはなりません。そのための手間、人員、場所などを割かなくてはならず、敵軍に遅れをとることになるのです。

しかも負傷した兵士は二度と戦場には戻ることもない。

軍事費、物資、人員、等々全てを封じる有効な武器。しかも低価格で自軍の出費も抑えられる。

そして中途半端に人間を傷つけ、人格をも否定し、兵士でない一般人にまで牙を剥く、後片付けもできない馬鹿どもが使う、馬鹿げた兵器。



それが現実の「不殺」兵器であることを前提として、キラの不殺を考察されたい。



メイン脚本がそこまで考えていたかは知らんが。

エンターテイメントとしてのアニメでは、あらゆることを「匂わす」ことが大事なわけで。(その点、吉野氏の脚本は戦記ものとして優れていたと思うのですが)



キラの不殺が容認されていたのは敵軍の足止めに非常に有効だったからとも考えられましょう。

たとえキラが最初は単に自己防衛として殺さなくなったのだとしても。不殺が戦術として機能するなどとは知りもしなかったとしても。



また物資不足から最小限の武器で効率よく敵を行動不能にさせたい。そうできるだけのスーパーテクニックがキラにはあったからこそ実現できたこと、と描きたかったのかなとも思います。



そしてマリューよりもナタルが兵士の扱いをより心得ていて、マリューはナタルからある意味キラの扱いかたを学んだのかもしれません。ラクスに至っては帝王学の権化というか。キラを、キラの不殺思想を含めいちばん巧く利用できたのがラクスだった。



という感じですかね。







いや、不殺なんて口だけ。



負けそうになったら迷わず殺しにかかります。







ただの綺麗事ではなく、キラは戦争を止めるため「戦争と戦う」事を目指しています。



敵だから殺す。

撃っては撃たれ、撃たれては撃ち返し、そんな事を繰り返していたら戦争はいつまでも終わらない。

敵である者を滅ぼし尽くすまで。



キラはそういう戦争そのものと戦う為に、「敵であろうと出来る限り殺さない戦い方」を選びました。

勿論「敵であっても殺さない戦い方」を続けても、戦争が止まるとは限りません。

御指摘の通り、命が助かった兵が、再び敵として対面する事は考えられる事です。

しかし「敵は殺す」という戦い方をしていたら、それは戦争そのものであり、戦争を止める事は出来ません。



「守る為に戦う事」と「戦争を止める可能性があるかも知れない戦い方」の両立を目指した結果が、綺麗事と称されるキラの不殺の戦い方なのでしょう。







たしかにキラは不殺をもっとうに戦っていますが、実際剣心のように強い信念があるわけではありません。

インパルスに追い詰められた際には、辛そうな顔をしながらもコックピットを狙おうとするシーンがあります。



それに、アニメに出てきた限り、例にあがっているような敵はいませんでしたし、キラが介入した戦域の機体はほぼすべて戦闘不能の状態なので、新手が出てくる前にとっとと友軍の所に戻っているとおもいます。

なので、キラにとては自己満も出来て、敵も不殺だったため結果オーライなのだとおもいます。



また別の機体で出撃した兵士などのその後などはキラもしったこっちゃないとおもいます。







シンの家族は、フリーダムの戦いの巻き添いで死んでますし、ステラは、キラに殺されています。キラだって戦いの中で死者が出ることは、折込済みなので、殺さないで倒せる相手を殺したくないって所じゃないですかね。

キラは、ラゴォを撃破したとき、殺したくなかったという感じで絶叫してました。

殺すと心が疲弊してしまうので、腕も上がった事だし、殺さずに倒せるのなら殺さないようにしたのじゃないかと。

兵士は、人を殺した事で、帰還後、それを苦にして、PTSDになったり、自殺してしまうこともあるわけですから、パイロットであるキラは、敵機の撃破のみを目的としてもそんなにおかしいとは感じません。

パイロットの場合、今はどうだか知りませんが、昔は、パラシュートで脱出したパイロットは殺さないというパイロット同士の暗黙の了解もあったみたいだし、殺さないと後でやられるからというのは、戦場の全てに当てはまる鉄則ってわけでもないかもしれないと感じます。

フリーダムが撃墜されたのは、キラのシンに対する見くびりもあると思います。負けると始めから判ってたら、シンを殺してたと思います。ひとりじゃなかったですしね。







まぁ基本的に三つ巴の状況下でやってる事が多いのでキラが戦闘力を落とした機体にのってる人は他の勢力に殺されてる可能性は高いでしょうね。

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